害鳥として捕獲したカラスの有効利用に向けて、総合研究大学院大学(神奈川県葉山町)の塚原直樹助教(36)が、平塚市で食用化などの研究に取り組んでいる。 先月下旬には同市で講演会を開き、調理法や撃退装置を紹介した。 同市の土屋地区や吉沢地区には農家や酪農家が多いが、10年ほど前からカラスによる作物や肥料への食害に悩まされ、ここ数年は年間約300羽を捕獲している。塚原さんは昨年4月から同市や地元の協力で、捕獲したカラスの食用化や、音声を使った撃退装置の研究を進めている。 不吉、迷惑などと嫌われがちなカラスだが、研究の結果、胸肉には現代人に不足しがちな鉄分や亜鉛分が多く、コレステロールが低いなど、栄養面で優れていることが分かった。また、微生物や残留農薬などの検査でも、人の健康に害を与えるような要素はなかったという。 海外ではフランスやリトアニア、韓国などで食べられている。国内では長野県上田地方に、