12月22日の夜、東京・文京区民センター。100人ほどの聴衆を前に、スキンヘッドの外山氏が司会を務めるトークセッションが開かれていた。右翼も左翼も寄稿する論壇誌を不定期に発行している外山氏。壇上に並ぶのは寄稿した「国際共産主義者」から「極右思想家」まで様々な肩書がつく4人。外山氏は「ファシスト」だ。 外山氏が机にひじを着いてマイクを持ち「で、どういう社会を目指してるの?」と問いかける。と、眼鏡をかけた青年「極右活動家」が「明日の天皇誕生日をみんなこぞってお祝いする社会」と言い、黄色い柄シャツの「極左活動家」が「世界同時革命で資本家をやっつける」と答える。外山氏は「進行、何も考えてないんだけど」「適当にだべっててよ」といなしながら、緩くセッションが進行していく。YouTubeの裏返った声で絶叫する姿を期待した人は、裏切られた気持ちになるかもしれない。