秋の花壇植物のひとつとして親しまれるケイトウ。腰より低い草丈の先端に、鮮やかな真紅や黄色、ピンクなどの、キャンドルの炎のような三角錐型の花序をつけるかわいらしい品種が植えられることがほとんどで、皆さんが「ケイトウ」と聞いて思い浮かべる花はこれでしょう。大きな公園の広場や花壇などに大規模植栽されることも多く、コスモスやサルビアなどとともにオータムシーズンを彩る代表的な花のひとつにもなっています。 しかし、今では滅多に見かけることはなくなっていますが、かつては花序の先端がニワトリの肉冠のように発達し、くねくねとうねった艶のある塊の花こそがケイトウでした。昭和の時代、日が暮れた帰り道の暗い路地にオバケのように佇んでいたその花は、「トサカゲイトウ」と呼ばれます。 「ケイトウ」と名のつく植物はいくつかありますが、すべてヒユ科(Amaranthaceae)に属し、さらにヒユ属に属するハゲイトウ(葉鶏頭
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