11月24 今野晴貴『ブラック企業 日本を食いつぶす妖怪』(文春新書) 8点 カテゴリ:社会8点 読んでいて嫌になる本だけど、読むべき本。 こういう内容の本を「読むべき」と言ってしまうと、現在が何とも残念な時代に思えてしまいますが、この本を読むと「ブラック企業」と呼ばれる社員を酷使する企業の実態が一般の想像以上で、しかもそうしたブラック企業の手法が大手の一般企業にまで浸透してしまっていることがわかります。 この本でまず最初の事例として紹介されているのが、ITコンサルティング会社のY社。IT技術者の派遣などを中心に行なっているをこの会社では、派遣先がない社員は「アベイラブル(未稼働)」と呼ばれ、徹底的にお荷物扱いされます。 「未稼働」の社員は毎日のように「カウンセリング」と称する叱責を受け、ホームレスに「働くとは何か?」ということを聞いてくるといレポートを課され、さらにはグレー無地のスウェッ