3.141592……と続く円周率を、長野県飯田市の会社員近藤茂さん(54)らがパソコンで小数点以下5兆けたまで計算した。計算が正しければ、フランスのエンジニアが昨年末にパソコンで出した記録(約2兆7千億けた)を大幅に更新し、世界一になる。2兆けたの壁を初めて破った筑波大の研究まではスーパーコンピューターが主流だったが、長大な円周率計算もパソコンでできる時代になった。 計算には近藤さんのウィンドウズ・パソコンを使った。プログラムを作った米国のアレクサンダー・J・イーさんとメールをやりとりしながら、5月4日に計算を始め、3カ月後の今月3日に終了。フランスの計算のときに行われたように、検証のため最終けた付近の32けた(16進法)を別の公式で計算したところ一致した。 計算で大量のデータを記憶させるため、パソコンには通常の数十台分にあたる22テラバイトのハードディスクを搭載。演算速度などを決める