東京都が平成20年度(2008年度)に行った調査では、成分の季節変化や経年変化、また人為起源の成分が明らかにされている。都内の一般環境大気測定局[注 10]9地点で春・夏・秋・冬それぞれ14日間ずつ抽出して平均値を算出したもので、年平均の組成は右表の割合となっている[36]。 季節変化を見ると、春のうちPM2.5濃度が高い日に限ると、濃度が低い日に比べて硫酸イオンの濃度が高い傾向にある。夏は、光化学反応により生成されていると考えられる硫酸イオンの割合が高い一方、他の季節に比べて硝酸イオンの割合が低い。秋は、元素状炭素や有機炭素の割合が比較的高いが、農地でのバイオマス燃焼(野焼きなど)に由来するものが都市部まで飛来している可能性が指摘されている。また秋や冬は、塩化物イオンや硝酸イオンの割合が高いが、二次粒子である硝酸アンモニウムや塩化アンモニウムが低温の下で粒子の形状を保ちやすいためと考えら
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