【ジェスカズガン近郊(カザフスタン)=東山正宜】ハッチが開いたら、首相が辞めていた――。日本時間の2日午後0時25分、国際宇宙ステーション(ISS)から5カ月半ぶりに帰還した飛行士の野口聡一さん(45)は、着陸直後の朝日新聞などの取材で鳩山由紀夫首相の辞任を初めて知らされ、「本当に?」と驚きを隠せない様子。「(日本では)次の総理を選ぶので、大変でしょうね。(新しい大臣が決まらないと表敬訪問できないので)僕の帰国も延びちゃうかなあ」と話した。 インターネットなどで情報の入るISSから、帰還用のソユーズ宇宙船に移り、接続部分のハッチを閉じたのは日本時間の午前6時前。このときはまだ、首相辞任のニュースは流れていなかった。 その後、移動のためにヘリコプターのベッドに横たわった野口さんは「帰還前日も、今日起きたときも、宇宙から帰ってくるのが信じられなかった。また行きたい」と話した。