広島県神石高原町が、同県内の犬の殺処分ゼロを目指す同町のNPO法人「ピースウィンズ・ジャパン」(PWJ、大西健丞代表理事)を、今年度から「ふるさと納税」の対象にしたところ、ふるさと納税額が従来の80倍超に増加。同町だけでなく、同県全体の犬の殺処分ゼロに現実味が増し、中国・四国の他県にも取り組みが広がる可能性が高まってきた。(児玉佳子) 10匹程度が引き取り手を待つ PWJは平成24年から、「犬の殺処分ゼロ」を目指した活動を本格化。スタッフ約20人が殺処分前の犬や捨て犬を保護し、獣医師による診察やドッグトレーナーによるしつけなどをして、新しい飼い主を探す活動などを行っている。 神石高原町内外で昨年末までに保護した犬は369匹。譲渡、返還された犬は169匹に上る。昨年8月に発生した広島市の土砂災害では、PWJで訓練した災害救助犬が行方不明者を発見するなど活躍した。 現在は、同町内に約6千平方メ