基幹システムの刷新プロジェクトが立ち上がったのは18年。同年にエンジニアである平野さんやその上司となる人物が入社し、情シス部門が立ち上がったことをきっかけに、基幹システムのインフラを見直すことになった。 そこで懇意にしていたSIerに相談したところ、その企業がクラウドを手掛けた経験がなかったため、引き続きオンプレでの運用を提案されたという。役員もそれを了承しており、そのまま計画が進むはずだった。 しかし、18年9月に最大震度7の地震「北海道胆振東部地震」が北海道で発生。道内で停電が起こり、札幌に本社を置く石屋製菓も影響を受けた。これを受けた平野さんとその上司は、事業継続のためにはオンプレではなく、クラウドの活用が不可欠と判断し、方針を切り替えた。 経営層を本と経済紙で説得 クラウド化に向け地道に努力 しかし、ここで2つの課題が立ちはだかった。1つは経営層をはじめとした社内の理解不足だ。当時
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