2007年3月8日,NTTコミュニケーションズは住民基本台帳カード(住基カード)の機能の一部に不具合が見つかったと発表した(関連記事)。住基カードを使ってインターネット経由で行う「電子申請」の際,3万2769回に1回の確率でユーザー認証に失敗するケースがあるというのだ(報道資料)。 この報道に接して筆者が感じたことは,「大変だ」というよりは,むしろ「そういえば住基カードなどというものがあったな」というものだった。 それもそのはず。2006年8月末時点の住基カード発行枚数は,全国で約109万枚。赤ん坊からお年寄りまで,全国民約1億2700万人に対する割合で言うと,住基カードの普及率は0.86%ということになる。実際に住基カードの不具合の影響を受ける可能性がある人には申し訳ないが,どうしても深刻さに欠けてしまうのだ。 では,なぜ住基カードの普及率がこんなにも低いのか。それは,住基カードを持つメ