日本における「行き過ぎた官僚統治」の弊害を毎日のように見る一方で、大統領が変わるたびに行政スタッフが大幅に入れ替わる米国などの例を見ると、「日本でも高級官僚の政治任用がもっとあって然るべきではないか」と考えるのは、当然の成り行きだと思います。私も例外ではなく、昨年12月29日のブログでこの問題を提起して以来、米国の事情に詳しい北村隆司さんをはじめとして、色々な方に議論を吹きかけてきました。 北村さんは、これに応えて、1月30日付、2月5日付、2月22日付の3回に分けて、彼のブログで意見を述べて下さいましたが、私は釈然とするには至りませんでした。理想論としては理解できても、「現実的な解」とは思えなかったのです。 そんな折も折、WEDGEの4月号で「官僚叩きはやめよう 公務員制度改革が国を滅ぼす」と題するレポートを読みました。私は、元々は渡辺元行政改革担当大臣の実行力に大きな期待をかけていたと