アゴラで、当事者の松本さんがNTT問題について発言しておられることは重要です。今までこの問題では、NTTも競合他社も当局との摩擦を恐れて発言しないため、「NTTの独占はけしからん」というマスコミ的な感情論と「国際競争のためにはNTTの規模が必要だ」というNTT御用学者の無内容な論争が続いてきました。NTT側の反論も歓迎します。 中曽根内閣でNTTの分割・民営化の方針が出たとき、NTTが分割に反対した最大の論拠は研究開発でした。これはナンセンスで、今やNTTの研究所は事業会社から巨額の「上納金」を召し上げるお荷物です。NGNのエッジルータも「NTT」と書いてあるのは外側だけで、中身はシスコのOEM。世界中のどこにも、NTTのように12も研究所をもっているコモンキャリアはありません。通信機器は完全にコモディタイズし、ベンダーの技術のほうがはるかに進んでいるので、キャリアが開発する意味はない。
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