●信号機あれば、原発事故なければ 郡山市富田町の交差点で、仮設住宅に住んでいた遠藤キヨさん(当時76)がトラックにはねられ、死亡した事故から5カ月。福島地裁(加藤亮裁判長)は26日、自動車運転過失致死罪に問われた元トラック運転手の斎藤善治被告(55)に禁錮1年4カ月執行猶予3年(求刑禁錮1年4カ月)の判決を言い渡した。 判決によると、斎藤被告は昨年11月24日夕方、同町の交差点で、トラックを時速約60キロで運転し、道路を歩いて横断していた遠藤さんをはねて死亡させた。交差点に、信号機や横断歩道はなかった。加藤裁判長は「交差点に人がいないと思いこみ、事故を回避できなかった過失は大きい」と指摘した。 斎藤被告は判決後、朝日新聞の取材に対し、「被害者やご遺族に大変申し訳ないことをしてしまった」と話した。事故後、月命日に現場を訪れ、花を手向けているという。 住宅街ではなかったところに仮設住宅