日本神話にみえる神の名。諏訪大社の祭神。ミナカタは〈水潟〉の意味で諏訪湖の水の神。《日本書紀》には691年(持統5)に使者を送って〈須波(すわ)神〉を祭ったと記す。《古事記》の国譲り神話によると,〈千引(ちびき)の岩〉を軽々と手玉に取りながら,高天原(たかまがはら)から遣わされた建御雷神(武甕槌(たけみかづち)神)と力競べを行うが,〈若葦〉を取るようにへし折られて投げられてしまい,信濃の〈州羽(すわ)の海〉まで逃げて国譲りを誓ったという。かくて葦原中国(あしはらのなかつくに)は平定されたのだが,東国の土豪らしい素朴さと荒々しさを備えたタケミナカタが登場することによって《古事記》国譲り神話はかろうじて物語的興趣を保っている。この神話は国造(くにのみやつこ)層と朝廷とのあいだの服属抗争をタケミナカタに典型化して表現したものであるが,そこには独自の意味がある。諏訪は,そこを越えれば王化に従わぬ土
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