決断力に欠けていてはっきりしないこと。また、古い習慣に固執して、その場かぎりの行動をすること。「因循」は、旧例や習慣によりかかっていて改めようとしないこと。「姑息」は、一時の間に合わせ、一時のがれという意味。 明治時代初期に書かれた仮名垣魯文の『安愚楽鍋(あぐらなべ)』に、「文明開化のざんぎりあたま。王政復古の惣髪頭。因循姑息の半髪頭」とある。 〔例〕消極的でぐずぐずと迷っている場合には、「因循姑息に日が過ぎるのを待っている」などと使い、その場をごまかす場合には、「この困難な局面は、因循姑息な手段ではとても乗り切れまい」などと使ったりする。