女書(にょしょ、にゅうしゅ[1]、簡体字:女书、繁體字:女書、漢語ピンイン:nǚshū)は、中国南部の湖南省江永県などの地域において、専ら女性により用いられた文字。絶滅の危機に瀕している[2]。 女書の文字はこれまでに約1000-1500文字が収集されている。各文字は「点」「縦棒」「斜線」「弧、折れ線」の4種類の筆画からなっており、これら筆画は細く書くことが良しとされる。文字の形状は縦に長い菱形である。伝統的な中国語や日本語の書き方と同じく、右縦書きで書かれる。 女書は音節文字である。すなわち、ひとつの文字が同じ音節で表される複数の意味を区別せずに、ひとつの文字で書き表す。多くの文字が漢字を故意に変形して作られたが、一方で伝統的な刺繍の模様から派生したとみられる字もある。 近年の使用範囲として、湖南省江永県、道県、江華ヤオ族自治県が知られている。江永県県城の土語の発音に合わせて作られており