1枚の「念書」がある。「献金は私が自由意思によって行ったものであり、違法・不当な働きかけによって行ったものではありません」――。 世界平和統一家庭連合(旧統一教会)に1億円以上を献金した、当時86歳の女性が署名したものだ。他の信者の前で、その内容を話す動画も撮影。半年後、女性は認知症と診断された。長女(66)は「正常な判断ができないところにつけこまれた」と主張し、裁判を続けている。献金は本当に自由意思なのか。念書は何のために作られたのか。 妹は早世、夫は病気に 長女らによると、女性は長野県内で果樹園を営み、遅くとも2004年ごろ、教団の施設に通うようになった。娘3人は既に独立し、心臓が悪かった夫と2人暮らし。他の信者の提案で早世した妹の供養祭を営み、教典を読むなど信仰を深めた。 05年8月、夫が心筋梗塞(こうそく)で再入院。女性は翌月、貢献度の高い信者に贈呈される「聖本」のために2300万
![1億円献金の返還求めぬ「念書」、動画も 86歳、半年後に認知症 | 毎日新聞](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/5381f8c763adf86b6446817472e8e2713b9c45df/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fcdn.mainichi.jp%2Fvol1%2F2022%2F10%2F30%2F20221030k0000m040092000p%2F0c10.jpg%3F1)