雨の中、バイオ燃料のテスト飛行から無事に帰還したJAL機=30日午後1時57分、東京・羽田空港 日本航空(JAL)と米・ボーイング社などは30日、植物から作ったバイオ燃料による試験飛行にアジアで初めて成功した。ジャンボ機の4基あるエンジンの一つをこの燃料で動かし、羽田空港から仙台市上空まで往復した。 飛行を終えた小林啓二機長は「通常の燃料と全く変わらなかった。むしろパワーがあると感じた。実用化への大きな一歩だ」と話した。 テストした燃料の主原料はアブラナ科のカメリナという植物。化石燃料と比べ、生産過程を含めた二酸化炭素の総排出量を抑えることができ、非食用植物のため、食物市場にも影響を与えない新たな燃料として期待されている。 燃料をつくった米国のメーカーによると、燃料の価格は1バレルあたり110ドル前後で、現在の燃料の約2倍。同社の担当者は「植物の栽培コストが85%を占めており、大量
■温暖化、資源、食糧問題を一挙解決 地球温暖化防止が世界の最重要課題に位置付けられるなか、燃やしても二酸化炭素(CO2)を排出したとみなされない植物由来のバイオ燃料が脚光を浴びている。その原料には大豆やトウモロコシ、サトウキビなど、食用植物が用いられることが多い。しかし、この需要が増大したことで、食糧価格の高騰という弊害をもたらしたのも事実。バイオ燃料の普及に向けては、非食用植物を活用することが急務だ。 そうしたなかで、将来性が期待されているのが、ディーゼル燃料と同じ成分のオイルを作り出す藻だ。 ◆細胞にオイル貯蔵 その新種の藻は2005年に国内の温泉地で発見された。「シュードコリシスチス・エリプソイディア」と呼ばれ、軽油と同じ成分のオイルを細胞内に蓄えているのが特徴。 現在、慶応大学先端生命科学研究所(山形県鶴岡市)の伊藤卓朗研究員とデンソーの研究チームが、バイオ燃料の原料とし
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