週刊ダイヤモンド編集部 【第28回】 2008年04月18日 “無計画で、不安定”が武器のネットサービス カヤック社長 柳澤大輔 「何をするか」より「誰とするか」――。インターネットを活用したサービスの開発・運営を手がけるカヤックの原点は、そこにある。 社長の柳澤大輔は、大学時代、「いつか起業しよう」と、親友の貝畑政徳、久場智喜とたびたび語り合っていた。もっとも、あくまで学生の“ノリ”で話していただけで、具体的にどうしようと決めていたわけではない。ただ、一つだけはっきり決めていた。「起業するならこの3人でやろう」――。 大学を卒業すると、3人は、あえて別々の道を選ぶ。柳澤はサラリーマンに、貝畑は大学院へ進学し、久場は米国放浪の旅へ出た。起業したいという思いが本物なのかどうか、確かめたかったのだ。 2年後、3人の進む道は再び一つになる。1998年、3人は、現在の会社の前身である合資会