イザベラ・バードは、イギリス・ヴィクトリア女王の時代に活躍し、「王立地理学協会最初の女性特別会員」の栄誉を得た、史上屈指の旅行家です。日本においては明治初期に北海道に旅し、『日本奥地紀行』という本も著した女性として知られています。 しかし、彼女の旅はそれだけには留まるものではありません。1854年のカナダ・アメリカの旅に始まる彼女の旅は、1900~01年のモロッコの旅まで22歳から70歳までの実に半世紀近くにわたり、南米・南極を除いた全ての大陸に及ぶものでした。 また、彼女は長い旅の間に多くの旅行記を執筆するだけでなく、講演活動をはじめとした多彩な活動を行ったことでも有名です。 この展覧会では、地理学者である金坂清則氏(京都大学大学院人間・環境学研究科教授)が、20年をかけて撮影した写真から選んだ100点を、バードの写真や銅版画、記述と対比して展示。イザベラ・バードの旅の世界をたどりながら