弁護士の宮崎裕子氏(66)が来年1月、史上6人目の女性最高裁判事に就く。宮崎氏は結婚で戸籍の姓が変わったが、これまで仕事では旧姓の「宮崎」を使っており、就任後も旧姓を名乗る意向という。最高裁判事が旧姓を名乗るのは初めてだ。 最高裁は8日、人事を戸籍名で発表し、旧姓を併記した。宮崎氏は所属する法律事務所を通じて旧姓での報道を強く求めた。「旧姓を使うことは当然だと思っています」と話しているという。 最高裁は6月に裁判文書で旧姓使用を認めることを発表。全国の裁判官約3800人のうち、実際に運用が始まる9月1日までに18人が旧姓使用を申請した。 今年1月に最高裁判事を退官した桜井龍子氏は、旧労働省の官僚時代は旧姓を使ったが、判事としては戸籍名を使わざるを得なかった。夫婦同姓を合憲とした一昨年の大法廷判決では、桜井氏ら女性判事3人を含む5人が「夫婦同姓は違憲」とする反対意見を述べている。(後藤遼太、