ブックマーク / kamiyakenkyujo.hatenablog.com (11)

  • 児童マンガとしての『よつばと!』 - 紙屋研究所

    うちの娘は5歳になる。この年齢は、なんと、あずまきよひこ『よつばと!』の主人公・小岩井よつばと同じだ。よつばは、ひらがなとカタカナが読めるようであるが、うちの娘もどうにか仮名は読めるようになった。だから、ふりがながふってある『よつばと!』は読めてしまうのである。 よつばと!(11) (電撃コミックス) 作者:あずま きよひこKADOKAWAAmazon そして、ハマった。 いや、こんなにハマるものかというくらいハマっている。 マンガの早期英才教育……などというわけではないが、ためしに与えてみたら、面白いくらいに夢中になっている。娘がいれこんでいるのは『ドラえもん』『モジャ公』(以上、藤子・F・不二雄)、そしてこの『よつばと!』である。保育園から帰ってくるなり、リュックサックを投げ捨てて、この3冊のどれかを熱心に読んでいる。『じょしらく』とか『演劇部5分前』みたいなマンガもぼくがポイと床にお

    児童マンガとしての『よつばと!』 - 紙屋研究所
    moilin
    moilin 2012/09/13
  • 引用元書けばいいのかよ 議員の海外視察報告書騒動 - 紙屋研究所

    福岡市議会の市議会議員(民主・市政クラブ)の若手4人の海外視察レポートが、ウィキペディアや研究者の論文からのコピペだったというので、地元のマスコミなんかでにぎわいをみせておる。 そのレポートはこれ。 http://www.city.fukuoka.lg.jp/gikai/info/pdf/kaigai240129.pdf たとえば6ページの「リヴァプール市の概要」はほとんどがウィキペディアの「リヴァプール」からの丸写しである。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%83%97%E3%83%BC%E3%83%AB どれくらい丸写しかというのは、みてもらえばわかる(改行は省略)。 報告書 ウィキペディア リヴァプールは、イギリス、イングランド北西部マージーサイド州の中心都市で、市域面積は111.84平方キロメート

    引用元書けばいいのかよ 議員の海外視察報告書騒動 - 紙屋研究所
    moilin
    moilin 2012/05/25
  • 男女共同参画推進とは花を植えることか? - 紙屋研究所

    ぼくの住む福岡市には校区ごとに「男女共同参画推進協議会」というものがある。校区ごとにあることからもわかるように、自治会・町内会に関連した地縁的組織である。自治会単位ごとくらいに1人ずつ委員を出して、その校区の「男女共同参画推進協議会」をつくるのである。 いわば自治会の「役」の一つのように見なされているものだ。 下記はある校区の「男女共同参画推進協議会」の去年1年の活動である。 実施日 活動内容 4月某日 「男女共同参画推進協議会」総会 4月某日 校区花植えうちあわせ 5月某日 草取り 5月某日 花植え 6月某日 花植え 6月某日 花植え(ひまわり) 7月某日 草取り 8月某日 草取り 8月某日 夏祭り(露店) 8月某日 夏祭り片付け 9月某日 草取り 9月某日 花植え(コスモス) 9月某日 花植え 10月某日 草取り 11月某日 全体会 12月某日 草取り、コスモス撤去 1月某日 葉牡丹

    男女共同参画推進とは花を植えることか? - 紙屋研究所
    moilin
    moilin 2012/05/07
  • 加納朋子『七人の敵がいる』 - 紙屋研究所

    「ボランティア」という名の強制 加納朋子の『七人の敵がいる』は、出版社でバリバリ仕事をこなすが、キツいモノ言いしかできない子育て中の母親が、PTA、自治会、学童、少年スポーツといった「ボランティア」の役員に引きずり込まれていく様子をコミカルに描いた小説である。 冒頭で小学校に入学し、さいしょにPTAの係など断じて引き受けられないと主人公・陽子が宣戦布告するシーンがある。 「そうは言っても」別な保護者が発言した。「現実に一児童につき役員二度という決まりがあるわけじゃないですか。みんながあなたのようなことを言い出したら、PTAなんて成り立たないじゃないですか」 「成り立つ必要があるんですか?」ごく冷ややかに陽子は言った。「見たところ、いらない仕事もずいぶんあるみたいですけど? 整美委員の花壇の世話なんて、なんで保護者がこんなことする必要があるんです? 成人委員の保護者向けレクリエーションだって

    加納朋子『七人の敵がいる』 - 紙屋研究所
    moilin
    moilin 2012/04/23
  • 湯浅誠の声明とインタビューへの違和感 - 紙屋研究所

    湯浅誠が内閣府参与辞任について述べた言葉や、 湯浅誠からのお知らせ: 【お知らせ】内閣府参与辞任について(19:30改訂、確定版) それをめぐって受けたインタビューに違和感がある。 特集ワイド:内閣府参与を辞任、湯浅誠さん 「入って」みたら見えたこと - 毎日jp(毎日新聞) もともとの意図を考えるとうなずけるものはある もともと、湯浅の辞任の言葉は誰に、どんなつもりで言った言葉なのかを考えながら読むといいと思うのだが、まず彼が内閣府参与になったことで政府の犬になったとか、梁山泊の末路状態みたいな受け取られ方をしたことに対して向けられた言葉ではないかと感じる。 湯浅が自分の掲げた要求や理想モデルのために、政府に参画すること自体は、十分にありうることだと思う。ぼくのような左翼だって、自分たちの言っていることを実現するために、部分入閣するなんて有り得る話だし、中央政府だけでなく、地方政治でもい

    湯浅誠の声明とインタビューへの違和感 - 紙屋研究所
    moilin
    moilin 2012/04/08
  • 日生マユ『放課後カルテ』 - 紙屋研究所

    「週刊プレイボーイ」2011年12月20日号で瀬川藤子『VIVO!』についての書評を書いた……ってどんだけ日にちがたってんだよ。すいません、ただのお知らせだけじゃなくて、なんかつけくわえて記事を書こうとしているので、こんな事態になっておるのです。これからも紙媒体への掲載のお知らせはボチボチやっていきますので、ご容赦を。 さて、『VIVO!』は突然高校教師になった男ナカムラが主人公であるが、冒頭にネットでの株の売買をやっているシーンが出てくるように、自分の趣味や好きなこと、快適なことに没頭している人間だという設定になっている。 「教育に関心がない教師」か、「裏熱血教師」か この種の設定で難しいのは、「教育に関心のない教師」という出発点であったにもかかわらず、「熱血や主流ではない形で実は教育に問題関心をもっている教師」になっちゃっているという場合があることだ。つまり教育方法は破天荒だが、その破

    日生マユ『放課後カルテ』 - 紙屋研究所
    moilin
    moilin 2012/03/24
  • 鈴木みそ『僕と日本が震えた日』 - 紙屋研究所

    「民医連新聞」2012年2月6日号で、上野顕太郎『さよならもいわずに』を紹介した。なぜなら。震災1周年にあたって、被災を直接していない人たちにも「身近な人たちが突然いなくなる」という感覚について考えてほしかったからだ。 上野顕太郎『さよならもいわずに』 - 紙屋研究所 漫棚通信ブログ版が震災1周年にあたっての漫画をいろいろ紹介している。 http://mandanatsusin.cocolog-nifty.com/blog/2012/03/post-b816.html 震災をどう漫画にするかということは、依然苦闘の中にある。 『僕と日が震えた日 東日大震災ルポルタージュコミック』(徳間書店)のなかで鈴木みそは、その難しさをこう書いている。 うーん うーん… ものすごく難しいですよ… 震災後 しばらくの間 何描いていいかわからなくなって さっぱり仕事にならなかったくらいで ギャグは笑えな

    鈴木みそ『僕と日本が震えた日』 - 紙屋研究所
    moilin
    moilin 2012/03/24
  • 架空インタビュー2.0 『一般意志2.0』ふたたび - 紙屋研究所

    東浩紀が『一般意志2.0』についてインタビューを受けている。 「一般意志2.0」が橋下市長の“独裁”を止める?―現代思想家、東浩紀インタビュー(BLOGOS編集部) - BLOGOS(ブロゴス) 全体に「言い訳解説」的になっているのは、誤解というか攻撃というか、マイナスの風がものすごいから、一言言っとくか、という感じなのだろう。知らないけど。 そのなかで明らかにぼくの記事に対する反論もある。 東浩紀『一般意志2.0 ルソー、フロイト、グーグル』 - 紙屋研究所 「しょぼい」という批判にたいして「しょぼくない」と言ってるわけだが、「具体構想がしょぼい」といったのはぼくだから、ぼくの記事への批判だろう。違うの。 んでもって、誰もインタビューしてくれないので、架空のインタビューをしてみた。 東の具体構想の二つの問題点 ――東さんが“しょぼいというが、お前の想像力が足りないんじゃねーの”と批判して

    架空インタビュー2.0 『一般意志2.0』ふたたび - 紙屋研究所
    moilin
    moilin 2012/03/06
  • 加藤尚武『災害論 安全性工学への疑問』 - 紙屋研究所

    保険屋さんと話をして 友人の紹介で、保険屋さんと話をする機会があった。「厚生年金はこのまま続かないでしょう」「昔老人医療は無料でした。でも今はどうですか。病院の窓口負担や高額医療費制度なんかもこのままじゃないですよ」と言われる。だから民間保険に、ということだ。 安全な資産運用ということについても議論になった。そのさいにも国債のリスクについて語られた。だから、弊社の貯蓄性保険を、という流れである。 民間保険は、日国債でかなりの部分を運用しているはずだ。それ以外の部分は株やさまざまな証券だろう。国債や厚生年金が破綻するほどの経済情勢では、いかに民間保険会社がさまざまな運用先をもうけてリスクヘッジをしているからといって、無事でいられるとは思えない。 民間の保険の破綻と国債の破綻は、独立した事象ではない。というか、個々の民間保険会社がつぶれても、国債には影響がないことが多いだろうが、国債が破綻し

    加藤尚武『災害論 安全性工学への疑問』 - 紙屋研究所
    moilin
    moilin 2012/02/06
  • 原発と自動車 - 紙屋研究所

    原発に由来する放射線の影響を「小さく」感じさせる工夫は、昔からいろいろと考案されてきた。 自然放射線や医療被曝を引き立て役にもち出して他の被曝を「とるに足りない」と印象づける手法は、放射線の影響をできるだけ少なくしようという前向きの姿勢とは言い難いものです。私はこうした自己弁護的な姿勢を、「悪しき相対性理論」と呼んでいます。 (安斎育郎『原発 そこが知りたい 増補版』P.11) 最近よく聞かれるのは、自動車事故やがんの総数との比較だろうか。 国立がん研究センターがん対策情報センターの祖父江友孝がん情報・統計部長によると、100ミリシーベルトに短期間に被ばくした場合の発がんリスクはそうでない時の1・06倍。短期間に浴びると体内での遺伝子の修復が間に合わないが、同量を長期間かけて浴びた場合は修復機能が働き、リスクはさらに低くなるという。 もちろん危険性がゼロではない以上、被ばく量はできるだけ少

    原発と自動車 - 紙屋研究所
    moilin
    moilin 2011/04/18
  • 東京都の青少年条例について思う - 紙屋研究所

    西日新聞の投書 先日(2010年12月9日付)の西日新聞の投書欄に「過激な性表現 規制やむなし」という70歳の人の投書が載った。もちろん東京都の青少年条例の件だ。 投書は、表現の自由という主張に一定の理解を示しつつも、規制はある程度はやむを得ないとする。 私には最近の性に対する感覚は異常に映る。一昔前なら非難された「できちゃった婚」や「援助交際」という名の売春。言葉にも意識にもモラルや罪の意識が薄い。それらが規律を乱していないか。 性観念の紊乱や崩壊が起きている、という指摘である。この文章の後に、教師や知識人の性的頽廃を嘆くくだりが続く。社会の自浄作用として善導を期待されている人々がその体たらくだから、行政が乗り出すのもしょうがないじゃん、というロジック構成だ。 この種の年配者の発言には、条例の内容などを早とちりするものが多いが、この投書は立法の内容を基的に正確におさえ、性的刺戟など

    東京都の青少年条例について思う - 紙屋研究所
    moilin
    moilin 2010/12/17
    「表現の自由」問題一般において、「表現してほしくない側」の権利や利益は「表現したい側」から無視されがちだ。双方の真摯かつタフな対話があれば、権力の介入は防げたかもしれない。
  • 1