国境も技術で変わる時代。 中国は日本だけじゃなく、アジアのいろんな国と領土・領海をめぐって対立しています。そんな中、ここ20年ほど彼らが力を入れてきたことのひとつが考古学です。たとえば南シナ海に古い難破船がたくさん沈んでいるんですが、中国はそれを調査して南シナ海の領有権を主張する根拠にしようとしています。 南シナ海は、南アジアの経済ハブとの間の重要な輸送路です。中国はそこを支配して、何ならロックダウンしようとさえしています。ウォールストリート・ジャーナルによれば、そのために国外から考古学者を招いて南シナ海の発掘調査をさせているそうです。たとえばフランスから考古学者を呼んで、フィリピン近くにある13世紀の難破船を調査したりしているんです。 2007年、中国が南シナ海の底から800年前の商船を引き揚げている図。船が発見されたのは1987年。(写真はChina Photos/Getty Imag