本日1月11日は正月に供えたお供え餅を割っていただく「具足祝い(具足開き)」行事の日。「鏡開き」というほうが一般的かもしれません。お汁粉や揚げ餅にして召し上がった方もいるのではないでしょうか。かつては小正月(1月15日)の後の20日ごろに行われていたのですが、江戸の町の事情から、1月11日になった経緯があります。それにしても、餅を割ることを「鏡開き」と称するのは考えてみれば不可解な表現。もちろん正月の餅飾りを鏡餅と言うからですが、なぜ「鏡」なのでしょう。秘められた意味についてさぐっていきます。 正月に訪れる歳神様の依り代(実体のない霊的存在・パワーが物質世界にとどまるための仮の体)としての鏡餅。その起源自体は古いのですが、年末ごろに床の間や神棚などに大小の丸餅を重ねて橙や裏白などで飾りつけ、1月11日に木槌で餅を割って食べるという一連の風習は、室町時代に日本家屋に床の間が出来た後、江戸時代