いやぁ、愉快。痛快。いいもの見せてもらいました。 試合終了のホイッスルとともに、バタバタと倒れ込む蔚山現代の面々。長年、代表含めて日韓戦を見てきましたが、あんなの初めて。韓国相手に走り勝ち、球際で勝ち、執念で勝ち、試合にも勝った。 私が隠れもなき犬びいきということを差し引いても、ツボは人それぞれというのも当然として……感動しました。国内外ひっくるめて、私的にはベストマッチの1つだったような気がします。父オシムは「期待が大きすぎるから失望するのだ」と言ってましたが、今回はこう言っておきましょう。「期待を上回ると感動するのだ」と。 ■蔚山のスピード Kリーグチャンピオンの蔚山は、当然のことながら強い。攻撃サッカーで有名らしいが、戦術的にはエメルソンがいたころの浦和レッズと似ていた。フォーメーションは3−5−2で、両サイドの位置も低め。攻撃は前にスペースを空けておいて、2トップとトップ下の