とにかく「おひっこし」が好きなサブカル馬鹿学生だった自分としては、ある意味「無限の住人」よりも楽しみにしてた一冊。 西部劇あり、マージャンあり、青春あり。 嗜好にあう人にはたまらんだろうし、そうじゃない人には心底くだらないであろう短編集。 そういう意味では、この作者は、どう考えても天才の域に達している強烈なマンガ技術をものすごくニッチな層にのみ提供してるんだろうな。 同考えても才能の無駄遣いです。 でも、そういうところが魅力なんだから仕方ない。 まあ、とは言え、ここまでバラバラ且つマニアックな素材群を、(なかばやけくそに書き流している感もありながら)、それでも超がつくくらいの高いクオリティを保っているのは「流石」とか「凄い」っていう表現を通り越して、恐怖すら感じる。 片手間だから無駄遣いなんじゃないよ。 全力の剛速球で才能をドブに投げ捨ててるんだよ。(人はそのどうにも名づけようのないものを