アカデミー賞、助演男優女優ダブル受賞作。 シュガー・レイ・レナードからダウンを奪い、地元の星と言われた名ボクサー、ディッキー・エクランドを兄に持つ、同じくボクサーのミッキー・ウォード。スターの兄に引け目を抱き、戦績も三連敗と低迷中。次の試合でも対戦相手が急遽変更、9キロも重い相手と戦って惨敗。ヤク中になり、トレーナー業でも遅刻してばかりの兄に、とうとう愛想をつかすミッキーだが……。 実話が元になっている作品では、ちょうど『ランナウェイズ』を見たところだったが、より濃密に描き込まれた素晴らしい映画であった。 主人公は男二人女七人のうちの次男坊。ポジション的にはほぼ末っ子。映画が始まった時点では、ボクシングの才能があるのかどうかもよくわからず、兄のような実績はいまだなし。自信なさげで、女を口説くのも及び腰。離婚歴あり。別居してる娘一人。 長男はあの伝説のボクサー、シュガー・レイ・レナードの全盛