「80歳になっても、自分の歯を20本残そう」という「8020運動」も世間に浸透し、歯の健康が体の健康につながるということは広く認知されています。歯を失うことでリスクが高まる病気には「認知症」も含まれるということをご存じですか? そして、歯を失う原因の1位は、むし歯ではなく歯周病だということも。つまり歯周病を予防することが認知症予防にもつながるのです。脳の老化を止める歯のケアについて、認知症専門医の長谷川嘉哉氏が解説します。 歯周病で「脳のゴミ」が増える 歯周病がアルツハイマー型認知症を引き起こす――この事実は、さまざまな研究により判明し、近年では広く知られるようになってきました。 歯周病菌が出す毒素によって歯肉に炎症が起き、炎症物質「サイトカイン」が血液に運ばれて脳に流れ込むと、脳の中で「アミロイドβ」という"脳のゴミ"が増える。それがアルツハイマー型認知症の大きな原因だと言われています。
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