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ブックマーク / 1000ya.isis.ne.jp (10)

  • 1582夜 『アカマイ』 小川晃通 − 松岡正剛の千夜千冊

    アカマイ 知られざるインターネットの巨人 小川晃通 角川EPUB選書 2014 編集:メディアファクトリー 装幀:ムシカゴグラフィックス あまり知られていないようだが、 アカマイというインターネット巨人がいる。 およそ20億ドルの売上げを誇る多国籍企業だ。 CDN(Contents Delivery Network)の中で CDS(Contents Delivery Service)を仕事にしている。 そのキャッシュDNSサーバーは 世界中のネットワークの「そば」(エッジ)にある。 ごく最近になってシスコと業務提携した。 世の中には地味だが凄い奴がいる。 インターネットの利用者のほとんどが知らないアカマイもそのひとつだろう。フェイスブック、ツイッターなどのソーシャルメディアを使っているユーザーは、ほぼまちがいなくアカマイのお世話になっている。インターネットのトラフィックの半分をグーグルと分

    1582夜 『アカマイ』 小川晃通 − 松岡正剛の千夜千冊
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    molvisp 2015/05/26
  • 1576夜 『寅さんとイエス』 米田彰男 − 松岡正剛の千夜千冊

    先週、小耳に挟んだのだが、リカルド・コッキとユリア・ザゴルイチェンコが引退するらしい。いや、もう引退したのかもしれない。ショウダンス界のスターコンビだ。とびきりのダンスを見せてきた。何度、堪能させてくれたことか。とくにロシア出身のユリアのタンゴやルンバやキレッキレッの創作ダンスが逸品だった。溜息が出た。 ぼくはダンスの業界に詳しくないが、あることが気になって5年に一度という程度だけれど、できるだけトップクラスのダンスを見るようにしてきた。あることというのは、父が「日もダンスとケーキがうまくなったな」と言ったことである。昭和37年(1963)くらいのことだと憶う。何かの拍子にポツンとそう言ったのだ。 それまで中川三郎の社交ダンス、中野ブラザーズのタップダンス、あるいは日劇ダンシングチームのダンサーなどが代表していたところへ、おそらくは《ウェストサイド・ストーリー》の影響だろうと思うのだが、

    1576夜 『寅さんとイエス』 米田彰男 − 松岡正剛の千夜千冊
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    molvisp 2015/03/27
  • 1566夜 『アブダクション』 米盛裕二 − 松岡正剛の千夜千冊

    お待たせしました。 久々にチャールズ・パースです。 アブダクションです。 今夜は、どうもアブダクションという推論の方法が 掴みにくいなと感じている諸君に向けます。 正確には論理学についての知識も必要ですが、 そこは軽く扱うので、心配無用。 でも、アブダクションを使えるかどうかは、 諸君の仮説にかけるセンスと 仕事を仕上げる腕っぷしにかかっています。 いまや世はビッグデータ時代になりました。通りいっぺんのデータベース管理システムでは、溜まりすぎた情報を処理管理することが困難なほど、世の中のデータ集積がばかでかくなっています。 またクラウド・ソーシング時代です。情報があまりにも溜まっていて、各社・各機関がそれらを各種各様の利用の仕方でほじくるので、コンピュータ、ネットワーク、サーバー、ストレージ、アプリケーション、サービスなどのコンピューティング・リソースをいったん「クラウド」(雲)に仮置きし

    1566夜 『アブダクション』 米盛裕二 − 松岡正剛の千夜千冊
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    molvisp 2014/12/30
  • 1558夜 『シェルタリング・スカイ』 ポール・ボウルズ − 松岡正剛の千夜千冊

    シェルタリング・スカイ ポール・ボウルズ 新潮文庫 1990(1955) Paul Bowles The Sheltering Sky 1949 [訳]大久保康雄 822夜と1202夜に続いて、 タンジールに生きたセクシャル・ペシミスト、 ポール・ボウルズを絶賛したい。 あんなに奇矯な日々をおくったにもかかわらず、 ボウルズほど熱帯ダンディで、文明ニヒルなくせに、 あんなに遠くで静かに暮らした男はいなかった。 それがピアノを弾き作曲を続けたせいなのか、 カットアップによる編集力のせいなのか、 もはや詮索したくなくなるほどだ。 ジェニファー・バイチウォルが構成したドキュメンタリー《ポール・ボウルズの告白》(一九九八)は、ボウルズが「互いに歳をとったけど何も変わりゃしねえよな」と暗黙の了解をしあっているかのようなバロウズとギンズバーグに、ニューヨークのレストランの片隅で何を語るともなくぶっきら

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    molvisp 2014/10/15
  • 1537夜 『縞のミステリー』 竹原あき子 − 松岡正剛の千夜千冊

    九鬼周造は「粋」の代表例として縞を選んだ。 なぜ縞は粋なのか。どこが粋なのか。 いつからそのように感じるようになったのか。 日人はなぜタテ縞を好んだのか。 それは世界のストライプとどこが違うのか。 縞にはさまざまなミステリアスなところがある。 西洋では「悪魔の布」とさえ言われていた。 彼の地ではストライプは人を縛る模様だった。 ところがインドや東南アジアからやってきた縞は、 日を変えた。「島もの」が縞になった。 ここからは洒落た風情の縞々学が立ち上がる。 「火事、喧嘩。伊勢屋、稲荷に、犬の糞」という川柳がある。江戸の名物をうたったものだ。 伊勢屋というのは伊勢からやってきた伊勢商人の店のことで、布地屋、染物屋、菓子屋、料理屋など、何んでもさしている。なんでも伊勢屋になるくらい、伊勢からの下りものが多かったのだ。しかし、最も伊勢らしいのは呉服屋や染物屋だった。 伊勢の紺屋の黒部家には27

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    molvisp 2014/03/20
  • 1534夜 『ハッカーと画家』 ポール・グレアム − 松岡正剛の千夜千冊

    先週、小耳に挟んだのだが、リカルド・コッキとユリア・ザゴルイチェンコが引退するらしい。いや、もう引退したのかもしれない。ショウダンス界のスターコンビだ。とびきりのダンスを見せてきた。何度、堪能させてくれたことか。とくにロシア出身のユリアのタンゴやルンバやキレッキレッの創作ダンスが逸品だった。溜息が出た。 ぼくはダンスの業界に詳しくないが、あることが気になって5年に一度という程度だけれど、できるだけトップクラスのダンスを見るようにしてきた。あることというのは、父が「日もダンスとケーキがうまくなったな」と言ったことである。昭和37年(1963)くらいのことだと憶う。何かの拍子にポツンとそう言ったのだ。 それまで中川三郎の社交ダンス、中野ブラザーズのタップダンス、あるいは日劇ダンシングチームのダンサーなどが代表していたところへ、おそらくは《ウェストサイド・ストーリー》の影響だろうと思うのだが、

    1534夜 『ハッカーと画家』 ポール・グレアム − 松岡正剛の千夜千冊
  • 1530夜 『維摩経』 長尾雅人訳注 − 松岡正剛の千夜千冊

    先週、小耳に挟んだのだが、リカルド・コッキとユリア・ザゴルイチェンコが引退するらしい。いや、もう引退したのかもしれない。ショウダンス界のスターコンビだ。とびきりのダンスを見せてきた。何度、堪能させてくれたことか。とくにロシア出身のユリアのタンゴやルンバやキレッキレッの創作ダンスが逸品だった。溜息が出た。 ぼくはダンスの業界に詳しくないが、あることが気になって5年に一度という程度だけれど、できるだけトップクラスのダンスを見るようにしてきた。あることというのは、父が「日もダンスとケーキがうまくなったな」と言ったことである。昭和37年(1963)くらいのことだと憶う。何かの拍子にポツンとそう言ったのだ。 それまで中川三郎の社交ダンス、中野ブラザーズのタップダンス、あるいは日劇ダンシングチームのダンサーなどが代表していたところへ、おそらくは《ウェストサイド・ストーリー》の影響だろうと思うのだが、

    1530夜 『維摩経』 長尾雅人訳注 − 松岡正剛の千夜千冊
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    molvisp 2014/01/06
  • 1522夜 『それは「うつ」ではない』 アラン・ホーウィッツ&<br />ジェローム・ウェイクフィールド − 松岡正剛の千夜千冊

    それは「うつ」ではない どんな悲しみも「うつ」にされてしまう理由 アラン・ホーウィッツ& ジェローム・ウェイクフィールド 阪急コミュニケーションズ 2011 Allan V. Horwitz and Jerome C. Wakefield The Loss of Sadness―How Psychiatry Transformed Normal Sorrow Into Depressive Disorder 2007 [訳]伊藤和子 編集:深井彩美子ほか 装幀:安彦勝博 われわれは誰だって、いつだって、 精神疾患を出入りする淵にいる。 不安、憂、迷妄、妄想、意志薄弱、意欲の減退。 欲不振、倦怠、仕事遺棄、引きこもり。 このところ先進諸国の巷の東西には 人格の病い、感情の病い、不安の病いが乱れとぶ。 統合失調症、パニック障害、ヒステリー、家族暴力、 ストレス過剰、双極性障害、解離、PTS

    1522夜 『それは「うつ」ではない』 アラン・ホーウィッツ&<br />ジェローム・ウェイクフィールド − 松岡正剛の千夜千冊
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    molvisp 2013/10/21
  • 1520夜 『デザインの小さな哲学』 ヴィレム・フルッサー − 松岡正剛の千夜千冊

    デザインの小さな哲学 ヴィレム・フルッサー 鹿島出版会 2009 Vilém Flusser Vom Stand der Dinge 1993 [訳]瀧雅志 編集:川尻大介 装幀:伊藤滋章 デザインの語源は「計画する」だ。 それは先行する「しるし」を生かして、 その周辺を前方に脱出することだった。 つまりデザイン(構成化・意匠化)とは 「脱しるし化プロジェクト」のことなのだ。 いま、そのようにデザインを 前方にプロジェクトしているデザイナーが、 どこに、どれくらい、いるだろうか。 ヴィレム・フルッサーと松岡正剛が、そこを問う。 昭和の半ばまでは図案だった。これでは建築デザインやファッションやインテリアは入らない。工芸も工業デザインも図案とは言いがたい。これらをみんな含む日語はおそらく意匠や工匠だろうけれど、こちらはどちらかというと装飾をほどこすという意味だ。デザインにあたる日語には、

    1520夜 『デザインの小さな哲学』 ヴィレム・フルッサー − 松岡正剛の千夜千冊
  • 1515夜 『毒と薬のひみつ』 齋藤勝裕 − 松岡正剛の千夜千冊

    先週、小耳に挟んだのだが、リカルド・コッキとユリア・ザゴルイチェンコが引退するらしい。いや、もう引退したのかもしれない。ショウダンス界のスターコンビだ。とびきりのダンスを見せてきた。何度、堪能させてくれたことか。とくにロシア出身のユリアのタンゴやルンバやキレッキレッの創作ダンスが逸品だった。溜息が出た。 ぼくはダンスの業界に詳しくないが、あることが気になって5年に一度という程度だけれど、できるだけトップクラスのダンスを見るようにしてきた。あることというのは、父が「日もダンスとケーキがうまくなったな」と言ったことである。昭和37年(1963)くらいのことだと憶う。何かの拍子にポツンとそう言ったのだ。 それまで中川三郎の社交ダンス、中野ブラザーズのタップダンス、あるいは日劇ダンシングチームのダンサーなどが代表していたところへ、おそらくは《ウェストサイド・ストーリー》の影響だろうと思うのだが、

    1515夜 『毒と薬のひみつ』 齋藤勝裕 − 松岡正剛の千夜千冊
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    molvisp 2013/08/15
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