鈴木亮平主演で映画化された「エゴイスト」の原作を読んだ。(映画は未視聴) 鈴木亮平の寄稿文によると、作者にRと呼ばれる恋人がいたこととその母親と交流があったことは事実らしいが、「小説」と銘を打っているので「小説として」読んだ感想を書きたい。 「エゴイスト」は恋愛小説ではない。罪を犯した*1主人公による懺悔と赦しの物語である。 *以下ネタバレを含むので、未読のかたは注意。 エゴイスト (小学館文庫) 作者:高山真 小学館 Amazon 恋愛小説のはずなのに、という妙な違和感。 主人公の浩輔は友人の紹介で出会ったパーソナルトレーナーの龍太に惹かれる。初めて会った時から強く惹かれて、龍太から別れを告げられた後も、追いかけて生活の困窮から売春をしている龍太に、月々の援助を申し出る。 ここまで読んだときは、龍太は愛情がありつつも浩輔を利用する関係になり、「愛だけでも利己的な気持ちだけでもない」という
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