経営戦略としての図書館ブランディング−英国図書館のリ・ブランディング事例から− はじめに−ブランド/ブランディングとは何か? 「ブランド(brand)」の語源は,「焼き印(burned)」である。放牧する牛を識別するために施された。その後,12世紀の中世ヨーロッパはギルドの時代,自社製品の品質を保証するために,陶器やウイスキーといった製品に自社の「焼き印」を押すようになった。強いブランドは,長期間にわたり熱狂的な支持者を生み出し高いロイヤリティを保持した。期待を超え続けるブランドには,強いアイデンティティが形成され,価格も自由に設定できるようになった。かくして,ブランドは,安定的な成長と高収益を生み出す無形の資産として位置づけられ,現代では企業の価値をはかる指標にすらなろうとしている。 本稿では,2000年から始まった英国図書館(BL)のリ・ブランディング(ブランド再構築)のプロジェクトを
![図書館に関する調査・研究のページ “Current Awareness Portal” - CA1550 (No.283) - 経営戦略としての図書館ブランディング―英国図書館のリ・ブランディング事例から― / 南山宏之 - 2005年発行](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/7cab7903e416b2fdf7371adec7e411f5c8034d8a/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fcurrent.ndl.go.jp%2Fwp-content%2Fuploads%2F2022%2F09%2FOGP.png)