あの頃も今も、コンピュータは楽しい機械です。仕事でも趣味でも、コンピュータとともに過ごしてきた読者諸氏は多いことでしょう。コンピュータ史に名を刻んできたマシンたちを、「あの日あの時」と一緒に振り返っていきませんか? ウルトラマンPCでございます。 1995年(平成7年)9月25日、日本アイ・ビー・エムはPC/AT互換機として当時世界最軽量となる、約630gでA6ファイルサイズの超小型パソコン「IBM Palm Top PC 110」(以下、PT110)を発表しました。CMキャラクターにウルトラマンが登場したことから、「ウルトラマンPC」の愛称で多くのファンをつかんだコンピュータの誕生です。 PT110は、IBM野洲研究所の高密度実装技術により、携帯性と利便性を追求して開発されました。筐体には、ブラック・アルマイト加工された軽量の「超ジュラルミン」を採用。4.7型DSTNカラー液晶ディスプレ