1月31日に“前代未聞”の定年延長が閣議決定されてからおよそ4カ月。検察ナンバー2だった黒川弘務・前東京高検検事長の引責辞任で騒動は一応の決着を見た。 法務・検察関係者が語る。 「検察庁法では検事総長を除く検察官の定年を63歳、総長を65歳と規定していますが、現在の稲田伸夫総長は1956年8月生まれのため、最長で来年8月まで今のポストにいられる計算になります。ただ、総長在任は2年間が相場のため、この夏までです。検察内部で従前から稲田総長の後任と目されてきた林真琴・名古屋高検検事長は1957年7月生まれなので、63歳を迎えようとするこの夏までのタイミングで“禅譲”が行われるはずだったのです。 しかし、安倍政権が政権ベッタリの黒川氏を総長に据えようと、稲田総長に退任をいくら迫っても総長がどうしても首を縦に振らなかったことから、黒川氏が63歳の定年を迎える2月8日を前に、定年延長制に基づき定年延
政府は21日、検察官を含む公務員の定年延長を盛り込んだ国家公務員法改正案を廃案にする方針を固めた。検察庁法改正案の今国会での成立見送りを受け、秋の臨時国会での継続審議を目指していたが、新型コロナウイルスの感染拡大で雇用環境が急速に悪化する中、公務員の定年延長の必要性は薄れたと判断した。 安倍晋三首相は21日、国家公務員法改正案の見直しについて記者団に問われると、自民党の世耕弘成参院幹事長が改正案の議論に疑問を呈したことを紹介し「この法案を作ったときと違い、今社会的な状況は大変厳しい。そうしたことを含め、しっかり検討していく必要がある」と述べた。 改正案をめぐっては、菅義偉(すが・よしひで)官房長官や自民党の森山裕国対委員長が秋の臨時国会での成立を目指す考えを示していたが、「民間企業が苦しい中、公務員を優遇するのはおかしい」(政府高官)として方針を転換した。
朝日新聞東京本社に勤務する50歳代の元記者の男性社員が、緊急事態宣言下に、東京高検の黒川弘務検事長とマージャンをしていた問題について、朝日新聞社が社員から聞き取った内容を報告します。社員は緊急事態宣言が出た後、計4回、金銭を賭けてマージャンしていたことを認めました。 ◇ 社員は5月1日と13日、東京都にある産経新聞社会部の記者の自宅マンションで、同記者と同社の別の記者、黒川氏の計4人で、夕方から深夜や翌日未明にかけ、現金を賭けてマージャンをしていた。同じ部屋に各自が持ち寄って飲食もした。いずれの日もマージャンが終わった後に、社員はタクシーで1人で帰宅した。 13日は産経新聞記者と社員が数千円勝ち、産経の別の記者と黒川氏がそれぞれ負けた。1日は社員が負けたという。 4月13日と20日にも同じ場所でマージャンをした。 4人は、5年ほど前に黒川氏を介して付き合いが始まった。この3年間に月2、3回
東京高等検察庁の黒川弘務検事長が緊急事態宣言中に新聞社の社員らと賭けマージャンをしていたことが週刊文春で報じられたことを受け、黒川氏に対する批判が高まっており、辞任は避けられない情勢となっている。 検事長の任命権は内閣にあるが(検察庁法15条1項)、「検察官の身分保障」があり、「その職務を執るに適しない」との検察適格審査会の議決がなければ検事長職を解任されることはない(検察庁法23条)。 もっとも、懲戒処分による場合は、その意思に反して、その官を失うこともある(25条)。人事権者である内閣は、懲戒処分を行うことができるが、人事院の「懲戒処分の指針について」では、「賭博をした職員は、減給又は戒告とする。」「常習として賭博をした職員は、停職とする」とされているので、今回の「賭けマージャン」での懲戒免職というのは考えにくい。 黒川氏が辞職をするとすれば、自ら辞任を申し出て、任命権者である内閣が閣
東京高検の黒川弘務検事長(63)が新型コロナウイルスの感染拡大を受けた緊急事態宣言中に新聞記者らとマージャンをしていたと報じられた問題で、黒川氏が法務省の聞き取り調査に対し、賭けマージャンをしたことを認めたことが分かった。同省は黒川氏辞任の意向を首相官邸側に伝達。21日にも調査結果や処分の有無などについて公表する見通し。政府高官は同日午前、黒川氏の処遇について「きちんと調査し、事実であれば一両日中にしかるべく対応する」と述べた。 【画像】検察の定年延長問題 残る焦点は 義家弘介・法務副大臣は21日午前の衆院総務委員会で、同省が黒川氏から聴取していることを認め、「結果を踏まえて厳正に対処する」と述べた。調査内容については「現在進行形」として説明を避けたが、「国会並びに国民への説明もあるので、可及的速やかに行いたい」と語った。 東京都目黒区の黒川氏の自宅前には、同日朝から報道陣約30人が詰めか
内閣の判断によって、幹部の定年を延長することが可能となる検察庁法の改正案を含む国家公務員法の改正案について政府与党は今国会での成立を見送る方針を固めた。(ANNニュース) 【映像】「#検察改正に抗議」最初の投稿者を直撃
弁護士の江夏大樹です。 #検察庁法改正案に抗議しますは大きな広がりを見せています。他方でこれに対する反論も多くみかけますので簡単なQ &Aを作成しました。随時、加筆・修正・更新していきます。 Q1 改正法は国家公務員全体の定年を65歳に引き上げるものです。法案に反対する理由がわかりません。 (回答)改正法の内容をわけて考えましょう。 改正法は①検察官を含む国家公務員の定年を63歳から65歳に段階的に引き上げます。これは問題ありません。ここから問題ですが、改正法は②63歳の段階で役職定年制(例えば検事長や検事正という役職は終わり)を採用し、内閣が認めれば、63歳を超えてその役職を継続できるという制度を創設します。③検察官の定年も65歳以降、内閣の判断で定年延長できるという制度になっています。この②③のように内閣の判断で検事総長、検事長、検事正といった役職を定年後引き続き行えることが問題なので
検察官定年延長のための検察庁法の改正が、よりにもよって、この新型コロナ騒動の最中に審議に上がるというので、このあまりの火事場泥棒っぽさに、さすがに批判の声が上がっている。黒川弘務東京高検検事長の定年を延ばし、検事総長に就けるようにするという意図が露骨だからだ。 事の発端は、1月31日に、黒川弘務東京高検検事長の定年延長を閣議決定したところ、2月10日になって、立憲民主(当時)の山尾志桜里議員に「国家公務員法は検察官に適用できない」とする1981年の政府答弁を指摘されると、13日に、安倍首相が、法解釈を変更したと説明したあげく、21日にはこの法解釈の変更が、口頭決済だったなんていうこじつけの出鱈目ぶりが明らかになってきて、みんな唖然としちゃったわけです。 で、26日に、小西洋之参院議員(無所属)が国立公文書館で、1980年10月の「国家公務員法の一部を改正する法律案(定年制度)想定問答集」と
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