私は池波正太郎の『散歩のとき何か食べたくなって』や『むかしの味』といったエッセイが大好きなのですが、イナダさん的視点化から描かれる『散歩のとき何か食べたくなって』や『むかしの味』のようなエッセイ集を読んでみたいと渇望しています。これは叶わぬ夢でしょうか? イナダさんの行きつけの店の素晴らしさを語るだけの食エッセイが読みたいです。 そう言っていただけるのはとても嬉しいです。 そして、おこがましいのですが、私家版『散歩のとき何か食べたくなって』は既に出していまして、それが昨年出した『飲食店の本当にスゴい人々』という本です。 これは新書ということもあり、一見実用書のようですが、僕自身は徹底的に実用性ゼロを目指して書きました。むしろ極めて情緒的な本です。 こういう本は、ややもするとガイドブック的になってしまいます。もちろんガイドブックとして活用してもらってもいいんですが、僕としては飲食店を楽しむた