音楽細胞が、うずくーーー。中森明菜さんのCMも話題になった80年代後半のパイオニアのコンポのキャッチコピーだ。先駆的なオーディオ機器で人気を集めたパイオニアの株式は26日、東京証券取引所で最後の取り引きを終えた。上場を廃止し、今後は海外ファンドの傘下で経営再建を目指す。名門企業として肩を並べてきた「山水電気」は破産するなど、かつて世界を席けんした日の丸オーディオメーカーに当時の勢いは見られない。 一方で、ブランド復活を期した挑戦も始まっている。それぞれのメーカーが選ぶ道を見つめた。(経済部記者 井田崚太) スピーカーとレコードプレーヤーなどを分離した「セパレート型ステレオ」、“絵が出るレコード”としてカラオケで話題をさらった「レーザーディスク」、「DVDレコーダー」、「大型プラズマテレビ」。“開拓者”という社名のとおり、パイオニアは、時代の最先端を行く製品を次々と世に送り出してきた。 しか
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