GPUカーネル実装 報告者は、AMD、Apple、Qualcommが提供するGPUシステムにおいて本脆弱性を確認しています。 画像処理や機械学習などにおいては単純な数値演算を大量に行う必要があり、専用のGPUを搭載したシステムではこのような処理をCPUの代わりに高速に実行することが可能です。 GPUを使った処理は、以下のような流れで実行されます: CPU側のメモリからGPUが使用するメモリにデータをコピーする GPU上で並列実行されるユーザープログラム(「GPUカーネル」と呼ぶ)がデータを処理する 最後に処理結果のデータをCPU側のメモリにコピーする GPUカーネルの実行後に、GPUが使用したメモリ領域が初期化されない場合、残されている処理結果のデータを、次に実行されるGPUカーネルが読み取ることが可能になります(CVE-2023-4969)。