セガが“セガらしい”と思えた頃の会心作 このごろのセガ作品って、何となくお行儀がよすぎるというのか、おとなしい印象をわたしは受けてしまう。なぜだろう。良質の新作は数多くあるけれど、かつてのような突き出た個性が心なしか薄いような。要するに、「変なゲームをあまり出してくれなくなったなぁ」と、少しさびしい思いがするのである。こんなことを考えている時点で、やっぱり自分はセガフリークなんだなと再認識してしまうのだが。 「ダイナマイト刑事(デカ)」は、わたしが(勝手に)抱いている“セガらしさ”を強く感じられる作品のひとつ。1996年にアーケード版が登場し、翌年にはセガサターンでも発売された刑事モノの格闘アクションだ。刑事が主役といってもクールだとかハードボイルドといったイメージにはほど遠く、キャラクター設定といいストーリー展開といい、全編にわたってB級映画を(それも確信犯的に)ほうふつとさせるテイスト
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