東京文京区・本郷の東京大学総合研究博物館にて、夏休み特別展示『宇宙資源 Pie in the sky』展が7月20日より始まる。小惑星資源探査がベンチャービジネスとして話題になる中、宇宙の資源を地球で活用することは可能なのか。主催の東京大学・宮本英昭准教授に聞いた。 小惑星は太陽系内に200万個以上あると言われ、すでに60万個の軌道が判明している。小惑星の中には、地球で有用な資源である金属を大量に含むものがあることが判明している。たとえば、直径3キロメートル程度の大きさの金属を含む小惑星を地球に持ち帰ることができれば、産業革命以降に生産された全量に匹敵する還元鉄(地球で産出する酸化鉄と違い、精錬の必要がない)と、人類史上で生産した全ての量より多い白金族が利用できるようになるという。 しかし宇宙資源展のサブタイトルは「空のパイ」、「絵に描いた餅」を意味する。小惑星を探査し、地球で資源として活