東京都議会選挙が終わった。結果は、自民党と公明党の候補者が全員当選という「完勝」だった。しかし、ここで注目すべき点は他にある。共産党が第三党に躍進したことだ。 こういう結果になったのは、なぜか。「反新自由主義」のあらわれだ、と僕は考えている。新自由主義が何を目指すかといえば、市場の自由化、規制緩和……、つまりは「小さな政府」である。アベノミクスの主柱となっている思想は、新自由主義と言っていいだろう。 メディアや学者たちといった、いわゆる日本の「インテリ」たち、そして経団連、農協、医師会などは、新自由主義が大嫌いである。だから新自由主義によって、格差が広がる、貧困層が増えるなど、批判の大合唱をする。 このままでは、日本はいずれジリ貧になる。そのことは、彼らもわかっている。それなのに彼らは、いま自分たちが持っているものが大事なのだ。 さて、今回の都議会選挙で、安倍晋三首相は変節した。7月の参議