5月1日に3月のCPI(消費者物価指数)が発表され、日本銀行が政策目標の基準としているコアCPI(生鮮食品などを除いたCPI)は、前年同月比+2.2%となった。消費税引き上げの影響分とされる2%を差し引くと、実質的には+0.2%となる。 現在の日銀総裁である黒田東彦氏が就任したのは、2013年3月20日だ。当時、公約として「2年程度の期間を念頭に置いて、できるだけ早期」にコアCPIの上昇率2%を達成すると語ったが、結局は達成されなかったことになる。 4月30日に発表された、日銀の金融政策のベースとなる経済・物価情勢の展望(展望レポート)では、コアCPIの前年比(消費税引き上げの影響分を除く)は、当面0%程度で推移すると見られる、と修正された。さらに、政策目標の2%程度に達する時期は、「原油価格の動向によって左右されるが、現状程度の水準から緩やかに上昇していくという前提であれば、16年度前半