本がすき。 > レビュー > 生き方, 高谷朝子 > 東京のど真ん中に、神殿から一歩も出ないで暮らす巫女がいた!『皇室の祭祀と生きて 内掌典57年の日々』 『皇室の祭祀と生きて 内掌典57年の日々』河出書房新社 高谷朝子/著 宮中の奥で暮らし、朝から晩まで細かいしきたりに従い、ひたすら神事に奉仕する。 髪を何時間もかけて結い上げ、24時間365日を着物で過ごし、身の回りの物すべてを清め、肉食を断ち、食事の仕方も眠る姿勢も厳しく定められている。土曜も日曜も有給休暇もない。賢所(かしこどころ)と呼ばれる神殿から外に出ることなく、毎日を過ごす。 こんな生活をしている女性たちが存在する。 平安時代の話ではなく、21世紀の日本に! 彼女たちは「内掌典」。 皇居の中で皇室のおこなう神事の補佐を、その職務とする。 本書の著者は、2001年に退官するまでの57年間を内掌典として勤めてきた女性。 現在では、