前回の続き。 天地明察(下) (角川文庫) 下巻は春海が改暦の命を受けいよいよ本格的に大事業がスタートする。春海は現在採用されている宣明暦を中国の授時暦に変更するため、明国で使われていた大統暦をあわせた三つの暦で勝負を行うことを考える。むこう三年分の六回の蝕に三つの暦の予報をぶつけて正しい暦がどれかを競うのだ。実際に始めると宣明暦と大統暦に比べ、授時暦の正確さが明らかになっていく。しかし最後の一回で授時暦が蝕の予報をはずした。一体何が起こったのか。果たして改暦は行われるのか。 決して届かない天に手を伸ばし続ける、一人の男のストーリー。最後は泣ける。 暦の歴史 この本で暦について興味が沸いてきたので少し調べてみた。暦は太陽暦と太陰暦そして太陽太陰暦の三つに分類される。太陽暦は文字通り太陽の動きを基準にし、一年を365日とする暦である。一方で太陰暦は月の満ち欠けを基準にする暦だ。あとの太陽太陰