しかし、8月中ごろからこの約束は、香港のフラッグキャリアであるキャセイパシフィック航空に対し中国政府が強硬な姿勢を打ち出し始めたことによって別の側面をみせることになった。気に入らない外国企業があれば強硬な姿勢で、自国企業に自在に影響力を及ぼすように、対象外国企業のトップを厳しく糾弾して服従を迫る。そのため香港の企業各社は今、中国政府への対応に困っている。だが、中国政府が香港企業だけを対象にしていると思ったら間違いだ。 香港に2万6000人の従業員を抱えるキャセイは、大規模デモが繰り返されても当初は中立的な立場を取っていた。同社の会長は、従業員が考えることにまで口を出すなど夢にも思っていないと断言していた。しかし中国政府からの強い批判を受けるに従い、彼の断固たる姿勢はしぼんでいった。 中国航空当局が、キャセイの従業員たちがデモに参加したことでキャセイに安全上、重大なリスクを生じさせているとい
![キャセイにみる中国政府の本質(The Economist): 日本経済新聞](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/3e5d0d8128f7aac7b1cfec0d212ce5fd0da6e79e/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Farticle-image-ix.nikkei.com%2Fhttps%253A%252F%252Fimgix-proxy.n8s.jp%252FDSXMZO4899156026082019TCR001-3.jpg%3Fauto%3Dformat%252Ccompress%26ch%3DWidth%252CDPR%26q%3D45%26fit%3Dcrop%26bg%3DFFFFFF%26w%3D1200%26h%3D630%26ixlib%3Djs-1.4.1%26s%3D65e7fae820e1f94931478efac3d88f5b)