デザートにも料理にも、酒にも加工できる万能果実 ヤシ科の常緑高木。中国では、昔から南部で栽培されている。果実が熟す前の中身は半透明の液状で、これをココナッツジュースと呼んで飲み物にする。やがて果実が熟すとともに、殻に近い部分から脂肪の多いゼリー状に変化し、だ んだん厚く、硬く、白色になる。「椰蓉(yé réng: ココナッツの餡)」や果肉(椰肉:yé rou)を絞った乳白色の「椰乳(yé ru: ココナッツミルク)」、果肉を乾燥させて細切りにした「乾椰絲(gan yé si)」はデザートや点心の材料にする。また果肉を乾燥させてから絞って「椰子油(yé ziyóu)」に、またココナッツミルクを発酵させて「椰子酒(yé zi jid)」に加工する。薬効として、果汁は胃腸を温め、繊維質の中果皮は発汗作用を促し、果肉は胃もたれを改善するとされる。 (日本食糧新聞社『中国料理食材事典』藤木守 編集部
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