ホット・リーディングとは、事前調査した情報を使って超常的に情報を読み取ったように装うテクニックのことである。コールド・リーディングのような即席の読心術よりもインパクトがあり、「奇跡」を演出するためには欠かすことのできない重要テクニックだ。 以下では、実際に使われているものの一部をご紹介しよう。 易者の暗号 最初は 易 (えき) 占いから。 『ベストセラーの戦後史2』(文藝春秋)という本に、著者の井上ひさし氏が若い頃に弟子入りした、易占い師のイカサマテクニックが載っている。井上氏によれば、弟子入りした彼の役目とは、客から得た情報を占い師に「暗号を使って教える」ことだったという。 やり方はこうだ。まず、待合室で客の接待を装って1対1で話す。このとき世間話を装いながら、最低でも、どこから来たのか、悩みごとは何かくらいは聞き出しておく。この間、待合室から一歩も出ずに、常に客と一緒にいることが重要だ
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