トゥルッロの主要な建材は、石灰岩である。この地方の地質も石灰岩質であり、アルベロベッロ付近では先史時代から石灰岩を住居の建材として用いる方法が発展してきた[1][2][4]。トゥルッロも、ここに住む農民達にとって入手し易い材料で作られた[5]。伝統的な工法では、石材の間にモルタルなどの接合剤を使わない[1]。伝統的には、石灰岩の切石を積み上げる乾式石積み工法(英語版)で建設される[1]。ただし、このような簡易な工法で作られるものの、建物の表面には漆喰を塗って仕上げる[5]。こうして塗られた白い漆喰は外気を遮断しつつ、白い壁が室内の明るさを保つのに役立つ[2][6]。内壁と外壁の間に詰められた土砂は、天水を濾過しながら地下水槽に導くなど[2][1]、気候風土に適した工夫が盛り込まれて発展してきた[2]。 ところでトゥルッロには、そもそも「部屋1つ屋根1つ」という意味も有り、その意味の通り、基