手続きが停止し、平成22年度分の支出が実質上困難となった朝鮮学校の高校無償化適用について、文部科学省が、23年度に適用を決定し、前年度分と合わせて2年分の就学支援金を学校側に支払う案を検討していることが5日、分かった。しかし国の予算は毎年度、1年分の支出を決める予算単年度主義が原則で、財務省は「通常の手続きでは考えられない」と否定的だ。 文科省が検討しているのは、朝鮮学校の生徒の授業料として国から支出される就学支援金について、23年度分の約2億円と前年度分の約2億円、計約4億円を23年度の適用手続きの再開、決定後に支出するという案だ。 ただ、現在国会で審議中の23年度予算案に計上されているのは来年度分だけ。財務省の担当官は「ほかの政策で過年度分を支出したケースがないわけではないが、そのためには法令などの規定が必要」としている。文科省は法律上、必要な措置などの検討を進めているが、「法令上、可