「薬」と聞くと、どのような色や形のものを想像するでしょうか? 一口に薬といっても錠剤やカプセル、粉末など形状はさまざまです。しかし、果たしてそれほど形や色を変える必要があるのでしょうか。今回は、薬の形状が違う理由を見ていきます。 ■タブレット、カプセル、錠剤 薬は胃で溶けるようになっています。もし、溶けにくいように何らかの処理がしてあったとしても、そこまでしっかりとコーティングする必要はありません。では、なぜわざわざコーティングするのか? 薬の味が驚くほどマズいことが多いからです。胃に入る薬は、舌のことをまったく考えていないのです。 イモジウム(下痢止め薬)のような薬や、胃が荒れないための保護が必要な抗生物質の多くは、魚雷のような形のケースで守られています。なぜ、固いバリアーのごとく2つのカプセルで覆っているのかというと、薬が溶ける時間をコントロールするためです。 粉っぽい錠剤や固いタブレ