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ブックマーク / masa346.hatenadiary.org (7)

  • 論文ねつ造は犯罪か? - 理系ちゃんのラボノート

    科学者自身が最も犯してはいけないと考えている不正行為は、研究結果の「ねつ造」、「改ざん」、「盗用」だ。それにも関わらず、これらの行為に手を染める科学者は後をたたない。 原因を探る前に、研究業界における業績評価システムについて簡単にまとめておきたい。 科学者が行った研究結果は一般に論文という形でまとめ、学術雑誌に発表される。この論文が評価対象となるわけだが、この時、重要なポイントが2点ある。1点目は、点数は数でなく「この発見がどれだけ他の発見に影響を与えうるか」という視点で算出されること。これは、科学は連綿とつづく先人の成果の上に成立しているためなのだが、発表された時点ではその影響度を正確に見積もることはできない。そこで、掲載された学術雑誌の評価(インパクトファクター)が便宜的に使用される。つまり、評価の高い学術雑誌に掲載されればそれだけ業績があがるという仕組みだ。ちなみに、Nature,

    論文ねつ造は犯罪か? - 理系ちゃんのラボノート
  • 京大の博士就職相談会で講演しました。 - 理系ちゃんのラボノート

    先週、20日(土)に京都大学で開催された博士就職相談会に講師として参加させてもらいました。NPO法人サイエンス・コミュニケーションが運営している企画で、企業で働く理系博士6名が講師として参加し下記内容について講演しました。 1)キャリアチェンジのきっかけ 2)活動内容 3)キャリアチェンジ後の感想等 公演後グループに分かれて、参加者の就職相談を行ったのですが、皆さん民間就職について非常に前向きに考えていて、私も色々刺激をもらいました。「博士就職相談会」という題名だったのですが、参加者のほとんどは学生で、ポスドクの参加が少なかったのが気になりました。考えられる原因は下記の通り。 1)会の案内が届いていない 2)内容に興味がない 3)予定が合わない 今後、運営側で改善していきたいと思います。 ・・・とここまで書いてきたのですが、知り合いのポスドク、助教等と話をしていると、ポスドク問題って、時間

    京大の博士就職相談会で講演しました。 - 理系ちゃんのラボノート
  • 研究者による論文不正防止策の提案をしてみた - 理系ちゃんのラボノート

    2009-02-13の日記論文捏造を読むで論文不正防止策の基アイデアについて書いたのだが、その後、考えをブラシュアップしある研究機関に論文不正防止策の提案をしていた。提案内容の概略は「研究の品質チェック*1しましょう。」というもの。もちろん研究推進を邪魔しない仕組みであること大前提である。 提案先の研究機関は論文不正を引き起こしたことがあるところなので、危機感が強いと思っていたのだが、驚いたことにこんな発言が。 研究者は不正しないんだよ! ・・・ふむ。まぁ、確かに悪意を持って不正する人の数は多くないでしょう。研究不正があったことが明確に示された論文の絶対数も少ないかもしれない*2。でも何を根拠に不正しないと?ハインリッヒの法則に*3あてはめて考えるとその陰には数千の異常があったと考えて当然なのだ。 大学等が独立行政法人化され国から財源依存を下げよう求められている今、不正の有無にかかわらず

    研究者による論文不正防止策の提案をしてみた - 理系ちゃんのラボノート
  • ポスドク問題について - 理系ちゃんのラボノート

    ポスドク問題の原因について任期制職の導入、博士過剰、アカデミックポジションの減少、プロジェクトの大型化などいろいろ言われているけど、しっくりしなくて問題の根はなんなのかずっと考えていた。今日なんとなく思い当たったので忘れる前に備忘録。 そもそも、ポスドク問題とは、wikipediaによると 大学院修了後の職をとりあえずポスドクに求めた大量の博士号取得者の就職問題 ということで、つまり、博士研究員の就職難ということなのだろう。 研究をビジネスとしてとらえると、以下の2つ種類のお金が必要になる。 研究費 人件費 日の科学研究予算はGDP比で世界1位らしいのだが、人件費を確保した人(大学職員とか)でないと研究費に応募できない仕組みになっている。例えば、お茶の水大*1の科研費の応募者資格*2は以下の通り。 次の4つの要件をすべて満たすこと <研究者に係る要件> 1.指定された研究機関に、当該研

    ポスドク問題について - 理系ちゃんのラボノート
  • 盗用と著作権。 - 理系ちゃんのラボノート

    人のアイデアを盗用することと、発想の糧とすることは紙一重だ。 確かに、自分の研究の着想を得たり、新しいビジネスを考えついたりするのに、人の研究発表を見ることや、他業界のアイディアの良い部分を拝借することは有効だ。でもあくまで自分に合うように創意工夫し実践するということが前提となる。 しかし、世の中には人のアイデア、ネットワークなどすべて盗もうとする人もいるもので。今日まさしくその目に遭いそうになった。協力者だと思って色々相談していたのに、実はちがかったのね。まだまだ人を見る目がないなぁ。精進精進。 ところで、盗用といえば研究不正の一つとして論文盗作も大きな問題となっている。 wikipediaによると、盗作とは、 他人の著作物にある表現、その他独自性・独創性のあるアイディア・企画等を盗用し、それを独自に考え出したものとして公衆に提示する反倫理的な行為全般を指す。 さらに、著作物とは、 著作

    盗用と著作権。 - 理系ちゃんのラボノート
  • 論文捏造を読む - 理系ちゃんのラボノート

    先日The Moonを見るで以下の文を書いた。 「月着陸はヤラセだ」とかいろいろ意見があるけど、たとえ嘘だとしても夢(イリュージョン)をみせてくれただけで大満足だ。 研究支援を仕事にしている人間として、簡単に言ってはいけない発言だった。一方で「研究不正はいけない。」といい、一方では「嘘でも面白ければよい。」という。自分の中にダブルスタンダードがあることを認識した。以後気をつけよう。 今のところ、私は論文捏造に関して責任を持つのは大学・研究所だと考えている。 私が考える論文偽装についての問題・対策案は以下の通り。 状況:論文の中に偽装されているデータと正しいデータがある。正しいデータだけを集めたい。 (赤いボールだけを作りたいのに赤白2色のボールが作られてしまう。) 課題:正しいデータと偽装されているデータは見分けがつかない。 (完成品の赤白2色のボールは外見からほとんど見分けがつかない。)

    論文捏造を読む - 理系ちゃんのラボノート
  • 海外の研究環境について - 理系ちゃんのラボノート

    年末年始にかけて、海外でがんばっている研究者友達が続々帰国した。折角なので、海外の研究環境について聞いてみた。 結果、感じたことは以下の通り。 効率が良さそう。 かなり簡略化した研究の進め方を例にとって説明してみると以下のような感じ。 病気Aの発病メカニズムをしりたい(目的)。 ↓ 病気Aに関わる遺伝子(Missing-link)がわかっていない(課題)。 ↓ 関連する遺伝子を見つけよう(対策案)。 ↓ 正常型と遺伝子の発現操作をした細胞の形を写真で比較する(手段)。 と、ここまでは日でも海外でも同じだと思うのだが、以下が違うようで、 海外: (写真を撮る前に)細胞の写真を比較するのに画像解析が必要なんだから、画像解析専門の人を加えて、アドバイスもらおう! ↓ (写真の取り方、解析方法が決まった上で)実験開始! 日: 実験開始! ↓ 一人で写真の取り方、解析方法の試行錯誤を繰り返す(機

    海外の研究環境について - 理系ちゃんのラボノート
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