酒井忠康さんは、東京の世田谷美術館長で、後志管内余市町の出身。 世田谷の前は、日本で最も伝統ある公立美術館である神奈川県立近代美術館の館長を勤めておられた。したがって、日本の美術館行政の世界では大変な方なのである。 そういう肩書の話を別にしても、「彫刻家への手紙」「彫刻の庭」といった彫刻論、「遠い太鼓」「画家の日記」などの近代日本美術論で多くの著書を書いておられ、また、岩波文庫の岸田劉生随筆集などの編纂の仕事もある。 その酒井さんが「書」をなさるという。 10月15日の北海道新聞夕刊文化面の記事によると、砂澤ビッキとの交流がきっかけとある。 筆者がギャラリーの泉修次さんからお聞きした話では、作家から小品をいただいたりした際に、現金を返すのも失礼な話なので、自筆の書を額に入れてお返しとするようになったとのことである。 おそらく、そのいずれも正解なのだという気がする。 書は、大きく二つの系列に
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